さもありなん

ひねくれた美人のブログ

【自転車保険】自転車で歩行者に怪我をさせてしまったけど保険に入っていない!【個人賠償責任保険】

自転車と歩行者の衝突

以前、自転車で歩行者に接触事故を起こしてしまいました。

そのときはまだ私の住む地域も任意保険で保険に入っておらず大変な思いをしました。

加入義務化が進んではいるものの、まだ任意保険の地域もありますし、保険に入っていないと思い込んで焦って保険を2重に申し込まないためにも記事を書きます。

事故の経緯

「出勤のため自転車で歩道の自転車用の道を走行中、信号の道(その先の信号は青)の左角から走ってきた女性に気づくも、急ブレーキが間に合わず衝突。女性は転倒。
歩道・曲がり角だったため徐行(6~10km)程度で走行していたため速度は出ていなかった。
私(自転車)はリュックに入っていた携帯電話が道に投げ出されただけで怪我はなし。
女性に病院に行こうと促すが、大丈夫との返答だったため何かあったら連絡をと連絡先を交換しその場は別れた。
その後、警察に届け出るとの連絡が女性からあり、2人で警察に行った。
怪我に関しては、挫傷と打撲で全治3週間程度。」

 

正直、ガンガン自転車が走っている道めがけて周りも見ずに全速力ってどうなの…とは思いますが、私は自転車に乗っており交通強者、自転車用とはいえ歩道を走行していたので完全に悪いのは私です。
衝突したあと、女性に小さな擦り傷はありましたが特に問題はなさそうに見え、会話もきちんと出来ていました。
このまま何事もなく終わりになるといいな…と思っていたので警察に行きますと連絡が来たときは驚きました。(小さな事故でも警察に行くのは当然といえば当然ですが)

自転車保険に入っていない!

私は自転車保険に入っておりませんでしたので、もう気が気ではありませんでした。
自分が加害者側なので謝罪はもちろん、何かあれば誠意を見せる気でいましたが、相手がどんな心づもりなのか分からず怖かったのです。
加害者と被害者の話し合いだと、相手が悪ければ吹っ掛けられることもあるようですので…。
警察には、2人で一緒に警察に来る必要があると言われましたが、その日は遅くまで仕事の予定で難しいことを伝え、翌日に行くことになりました。
原則当日とのことでしたが、仕事だと伝えるとあっさり翌日以降でもよいと言われました。
保険に入っていないと伝えると、それは交通課と相手(歩行者の女性)と話してくださいと。

 

その後はもう仕事になりません。

個人賠償責任保険で対応できるが…

「自転車 保険 入ってない」とか「自転車 歩行者 慰謝料」とかでググりまくります。
そうすると、自転車保険に入っていなくても「個人賠償責任保険」というもので補償してくれるとの情報がありました。
何らかの保険の特約でついている場合もあるとのことでしたが、私は車も持っておらず生命保険とかそういったものには一切加入しておりません。

 

保険って大事なんだね…。

クレジットカード付帯

さらにググると、クレジットカードについている場合があるとのこと。
自分のクレジットカードに個人賠償保障保険がついていないか確認します。

 

ついていません…。

 

安いんだからつけとけばよかった…。
120円くらいからつけられるみたいです…。

県民共済

次に、実家(地方)にいたころ、親が私を県民共済に加入させていたことを思い出し電話。
ちなみに別の県住民票を移したことなどもちろん伝えていないので、別の県の住民である私が使えるのかどうかもこの時点では微妙。
名前や生年月日・実家の住所等を伝え、加入しているかどうかを確認。

 

加入してました!!!

 

別の県に引っ越してしまっており、住民票を移していることも伝えましたが、それは問題ないとのこと。
個人賠償責任保険が使えるか尋ねると対象外…。
あくまで私の病気・怪我に対してのみとのことでした。
いつか解約しなきゃなと思っていたのでついでに解約手続きをしました。
在住している県に保険を移して個人賠償責任保険がついているタイプのものに加入することができるとおすすめされましたので一応解約の書類と資料を送ってもらいます。

 

この機会に保険を見直そうと思います。

 

 

困った…。
焦ります…。

 

女性からは手首の骨にひびが入っているかもしれないからMRIを撮ってくると連絡が。
MRIって10割負担だと3万くらいするじゃん!!
もし骨折してたらいくら払わなくてはいけないのか…。

 

焦ります…。

どうしようどうしよう…。

賃貸の方必見!火災保険付帯の個人賠償責任保険!!※同棲・ルームシェアも!

そこで火災保険に気づきます!!
私は賃貸物件に住んでいるのですが、管理会社に入ることを勧められる火災保険に個人賠償責任補償がついている場合が多いとの情報をゲット。

 

ただ、大きな問題がひとつ…。

 

私はルームシェアをしているのです。

契約者は私ではありません。

 

物件契約時に、同居人として名前も書いたし書類も提出しましたが火災保険は連名していなかった気がする…。
火災保険に関しては家のことなので同居人である私が起こしても適用されますが、個人賠償責任保険については契約者本人にのみ適用であることのほうが多いらしいです…。

 

おお…。
ダメ元で管理会社に電話します。
詳細を説明し、契約者でなく家族でもない同居人が個人賠償責任保険を使えるのか聞くと…

 

「たぶん適用されます」

 

もう一度言います。

 

「たぶん適用されます」!!!!

 

ただ、保険会社でないと実際のところは分からないから不確実なことは言えないのでと保険会社の電話番号を教えてもらいます。
でも大きな勇気を貰えましたよ、ちゃんと私の心配もしてくれて大変いい方でした。
保険会社に電話します。

 

詳細を話すと、

 

「適用されます」

 

もう一度言います。

 

「適用されます」!!!

 

ですが、管理会社に教えてもらったのは相談窓口。
受付窓口は別で、電話するのは契約者でないといけないと言われました。

 

まじかよ…。
できれば同居人にばれたくない…。
全て片付いた後に報告としたい…。

 

超ダメ元で受付窓口に電話します。
契約者でないとダメでしょうか…?とお伺いすると、

 

 

「あ、大丈夫ですよー」

 

もう一度言います。

 

「あ、大丈夫ですよー」!!!

 

 

ここでも詳細を説明すると、
『受付は受け付けるだけなので、適用できるかどうかは担当者から追って連絡します』
とのこと。

 

おお…。
適用されない場合とかあるの…?
怖い…。

 

ダメって言われる場合もあるんですか?と聞くと、ありますと言われたので不安が押し寄せます。
管理会社の名前を覚えておらず、仲介会社に電話して教えてもらったのが火災保険電話リレーのはじまりなので、すでに4件目です。
でも全然イラつきはしない。
なぜなら必死だから。

 

保険の担当者からの電話を待ちます…。
仕事をこなしつつ意識は完全に携帯です。

 

来た!

仕事中だけど即電話に出ます!!

 

ここでも担当の方に詳細を説明。
住民票はその家になっているかを聞かれ、警察への届け出は済んでいるか聞かれます。
どちらもクリア。

 

すると…

 

 

「適用できます」

 

もう一度言います。

 

「適用できます」!!!

 

さらにもう一度。

 

「適用できます」!!!!!

 

 

ありがとう!
ありがとう!!
ありがとう!!!

 

目の前が明るくなるって経験を久しぶりにしました。
ちなみに、家の火災保険についている特約なので住民票を移していなければ使えないらしいです。納得。
朝8時頃に事故を起こして、この時点で17時。
自分が悪いとはいえ疲れました…。
ただ、示談交渉はついていないので交渉は自分でする必要がありました。

 

いやもう全然やります、それくらい。

 

金額については、相手(歩行者の女性)から病院の領収書やレシートを貰い、私がそれを支払い、領収書なりレシートなりを保険会社に送って精算するというフローです。
休業補償や怪我のために歩けなくてタクシーに乗った場合の料金も支払われるということでした。

 

すごい。

ありがたすぎ。

 

慰謝料等に関しては、事後でないと算出できないとのことなのでひとまず話はしないようにとのこと。
揉めたり、長引いてしまったりする場合は間に入ってもらうことはできるそうです。

また、自動車保険とは違うので今回保険を使ったからといって特定の期間は保険が使えなくなる、というようなこともないそうです。(免許すら持っていないので、そんな心配に至っていなかったのですが自動車の事故ってそうなんですね)

示談交渉

個人賠償責任保険が使えることになったので幾分気が軽くなり翌日の話し合いへ。
自転車を持ってくるように言われていたので、自転車に乗って警察へ。(自転車事故起こしたのに自転車で来てとは…)

早く到着したので、先に交通課の方と話をして自転車の状態などを確認してもらいます。
怒られるかと思ったのですが意外にも同情的で歩行者の女性にも注意してくださっていたそうです。
歩行者に非があることも多いようで、それでもルール上、自転車が悪いのには変わりないから保険入っててよかったね~と和やかでした。
また、加害者がちゃんとした対応(連絡先を渡すとかきちんと連絡を取るとか)をするのは当然ではなく、逃げてしまうケースも多いようなので、被害者になった方は気が動転してしまうでしょうが、自分から連絡先を聞いてください。
揉めたり、慰謝料を請求されたりするケースがあるのか聞くと、大抵加害者側の連絡がいい加減なことが原因のため誠意ある対応をしていれば問題ないとのことでした。
実際、きちんと連絡を取り合って下手に出ていたので問題ありませんでした。
自転車と歩行者の事故の場合、事故証明等は必要ないことのほうが多いとのことでしたが、請求すれば出してくれるそうです。

警察を出たあとは、病院の費用などを精算して、今後の流れ(会う予定など)を話し合って終了。
領収書をコピーするため、2人で普通にびっくりしたよねーみたいな世間話をしながら向かいました。

おかしな人でなくてよかった…。

健康保険については、保険会社と病院に行った人の健康保険組合次第で使えるかどうか決まるようです。
私の場合、女性が病院に行った時点では個人賠償責任補償が使えるかどうか分からず、女性の入っている組合がOKを出すかも不明だったため女性が一旦10割負担で支払いをされておりMRIや薬などで1回の通院で6万ほどでした。

 

個人賠償責任保険利用の流れ

私が加入していたのは日本共済という会社のもので、会社や加入している保険によって異なるとは思いますが、私の場合。

 

1.示談交渉
示談交渉には保険会社は絡まず、基本的には加害者と被害者の話し合いになる。

 

2.治療時の健康保険使用について
治療にかかった費用は、被害者が病院に支払った額を加害者が建て替え、領収書のコピーなどを保険会社に送り精算する。
健康保険の使用に関してはどちらでもよい。
結局は10割を加害者が払うことになる。

どういうことかとは言うと、健康保険はあくまで「本人による病院・怪我」に使用できるものである。
三者に負わされた怪我などに関しては、怪我を負わせた加害者が負担するというルールがあるため。

交通事故で被害者が健康保険を使用した場合、下記のような流れになります。

 

被害者が交通事故のために健康保険を使用する旨の必要書類を記入し3割の負担額を払う→残りの7割の請求が加害者に来る→被害者が負担した3割も加害者が支払うので加害者は10割を支払う。

 

被害者が健康保険を使おうが使うまいが、加害者は治療にかかった費用の10割全額を支払うことになるわけです。
健康保険を使用した残りの7割は請求が加害者に来たら保険会社に請求書を送れば全額負担してもらえます。
この請求がいつ来るかは健康保険組合によってまちまちらしいです。
被害者の方に健康保険を使ってと言うのは、加害者や保険会社の負担を減らすためではなく一旦とはいえ被害者の財布から大きな額を出させないようにという配慮のためとのことです。
被害者が了承してくれるのであれば、10割負担で支払ってもらうほうが加害者的には楽ですね。
また、事故時にスカートが破れていたと後から連絡が来たのですが、物損も補償してくれます。
後出しでもOKでした。
購入時の金額を聞いて、破損したもの・破損した箇所の写真(写メでOK)があれば大丈夫とのことです。
金額にもよるのでしょうが、同等程度のものを購入してもらって、その金額を支払いとかなのだろうか…と思っていたので意外と簡単です。

 

3.慰謝料

慰謝料に関しては、治療が完了した後に保険会社が算出する。
軽傷で2,3回の通院で終われば事の完了も早くていいのですが、長引くような治療になると慰謝料の支払いも遅れます。
被害者の口座に保険会社から直接振り込むこともできますし、加害者が被害者に直接渡し、加害者の口座に振り込んでもらうこともできます。
このへんは臨機応変に対応してくれるようです。

 

結構長引きます…。
被害者の方が軽傷の場合でも、会う日を決めたり情報共有をしたりと面倒です。

 

火災保険の個人賠償責任保険を使うためには、書類(事故状況など)と賃貸契約時の自分の名前が書いてある書面のコピーが必要です。契約書をなくさないように!

保険の大切さ

私の場合、賃貸物件で火災保険に入っていたので個人賠償責任保険を使用することができました。
契約者でない同居人の私が使えたのは本当にラッキーだったと思います。
ルームシェア、同棲をしている方は契約がどうなっているか調べてみることをおすすめします。
自己負担は覚悟していましたが、経済的に余裕のある私ではないので、個人賠償責任保険が使えなかったとしたら、
相手の方に対して不快な思いをさせる言動を取ってしまっていたかもしれません。
どうしてもいくら払うことになるのか気になっちゃいますもん…。
100%自転車が悪くはなくても、怪我をして時間を取られて嫌な思いをしたのは相手です。
誠実な対応をするためには、金銭的な心配を加害者側がしないようにすることも大事だと改めて感じました。
保険なんて入る意味ないよ、と思っていた私でしたが実際自分がお世話になってみると保険の大切さ・有難さを身に染みて感じます。

 

そうは言っても、人間自分の身に降りかからないと行動は起こさないもの。
なんらかの事故を起こして保険に入っていない場合、諦めずに思い当たるフシに片っ端から当たってみてください。
意外なところで助けてもらえるかもしれませんよ。